損切り不要論は本当か?
4つの投資タイプで整理してみた
この記事では、
“損切りはする必要がない”という理論である、
「損切り不要論」が
正しいかどうかを考察していきます。
「損切りなんていらない!」
「いや、損切りは命綱だ!」
相場の世界では昔から、
この話題が出るたびに賛否が分かれます。
でも実はこれ、
「どんなスタイルで投資しているか」と
「どんな銘柄を保有しているか」で、
答えがまったく変わります。
投資は4つの組み合わせに分かれる
損切りが必要か、不要かを考えるうえで、
まず自分の投資を「時間軸」と「銘柄タイプ」で
次の4つに分類して考えます。
- (1)短期トレード × グロース・テーマ株
- (2)短期トレード × バリュー株
- (3)長期投資 × グロース・テーマ株
- (4)長期投資 × バリュー株
短期トレードの場合(1)(2)
まず短期トレードは、即断即決の世界です。
持っているのがグロース株でもバリュー株でも、
思惑と逆に動いたら早めに切るのが基本になります。
ここで一番危険なのが、
「途中で時間軸を変える」こと。
たとえば、
デイトレやスイングのつもりで
買ったのに下がった。
↓
「戻るまで待つか…」
↓
気づけばズルズル下落
↓
「まあいいや。長期投資ってことにしちゃおう」
こうして「塩漬け状態」になると、
資金が拘束され、身動きが取れなくなります。
そして、そのうちに
含み損が大きくなって株価を見なくなり…
その後、“なんとかショック”が起きて、
怖くなって底で投げる……。
よくありがちな、失敗するパターンです。
特にグロース・テーマ株は危険
特に、グロース株やテーマ株で、
下手に握力を発揮すると危ないです。
理由は分かりやすくて、
グロース株やテーマ株は、
“将来の成長”を折り込んだ評価のため、
「妥当株価」がはっきりしにくいから。
これらの銘柄を
短期トレードのつもりで買って、
損切り出来ずに塩漬け状態にするのは、
とても危険です。
人気が去ったあと、
二度と同じ水準に戻らないこともあるからです。
長期投資 × グロース・テーマ株の場合(3)
「長期投資なら、
損切りせずに持ち続けてもいいのでは?」
そう思うかもしれませんね。
でも、保有している銘柄が
グロース株・テーマ株の場合は、
そう単純ではありません。
上にも少し書きましたが、
グロース株やテーマ株は、
未来への期待を“織り込んで”買われています。
そのため、どの利益水準を
基準に評価すべきかがブレやすい。
悪材料が出たりして、
その“期待”が崩れた瞬間、
どこまで下がるかは、
誰にも分からなくなります。
PER100倍の銘柄がPER40倍に下がったとき、
「割安になったのか?」というと、
多くの場合、答えはNOです。
短期で倍になることもあれば、
あっという間に株価が1/3になることもある。
それがグロース株・テーマ株の世界です。
だからこそ、
このタイプは長期でも、
状況によっては、
損切り(撤退判断)が必要になります。
唯一、損切り不要が成立しやすいのは (4)長期投資 × バリュー株
唯一、損切り不要が成立しやすいのは、
(4)長期投資 × バリュー株
の組み合わせのみです。
理由は分かりやすくて、
バリュー株には、
- 「純資産」という“実体の裏付け”
- 「配当利回り」という“確かなリターン”
があるからです。
きちんと利益を出している会社の株が、
配当利回り8%で放置されていたら……
これは多くの人が
「買いたい」と感じますよね。
—
長い目で見れば、
純資産の積み上げとともに企業価値が上がり、
株価もゆっくりと上を目指していく。
だからこそ、このタイプだけは
“損切り不要”が成立しやすいわけです。
※ただし、
前提となる財務や利益の土台が崩れた場合は、
長期でも「前提が変わった」と
考える必要があります。
「損切り不要=思考停止」ではありません。
まとめ:損切りの要不要は「時間軸 × 銘柄タイプ」で決まる
損切りが必要かどうかは、
- 自分がどんな「時間軸」で勝負しているか。
- 保有している銘柄が「どのタイプ」か。
この組み合わせで考える必要があります。
まずは、自分の投資(投機)が
どの分類にあてはまるのかを認識する。
その上で、
損切りするのか、ホールドするのかを決める。
それがリスク管理を考える上で、
とても大切なことだと、私は思います。
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