期待値は”迷わないための地図”〜確率の偏りに翻弄されない思考

🎯期待値で整えるトレード思考

期待値は”迷わないための地図”

〜確率の偏りに翻弄されない思考

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前回のこのテーマの記事では、

期待値の基本的な考え方と、
計算の仕方について、解説しました。


今回は、この「期待値」について
もう少し深掘りしていきたいと思います。


ジャンケンゲームのお話

前回お話した、
ジャンケンゲームの期待値の計算。


(ゲームの内容)

・参加費用: ▲1,500円
・勝ち  : +6,000円
・負け、あいこ: 0円


じゃんけんで勝つ確率は 3分の1。
ということは…


・1回あたりの、見込収入
6,000円 × 1/3 = +2,000円

・1回あたりの、発生費用
参加費用の ▲1,500円

・つまり1回あたりの期待値は
2,000円 − 1,500円 = +500円


これは

「長く続けたら、
1回あたり平均500円ずつ増えるゲーム」

というお話でした。


実際の世界では…確率は偏ります

しかし・・

期待値がプラスでも・・


「短期間では必ずしも
確率通りの結果にはならない」

というのが、
確率の世界なんですね。


例えば、「10回だけ」、じゃんけんをすると…

・全然勝てない時がある

・なぜか連勝してしまう時もある


→1/3になんて、全然当てはまらない!

こんな“偏り”が普通に起きます。


これは
「運が良いとか悪い」ではなくて、

確率とは、本来そういうものなのです。


そして、ここまでで分かる事は・・

「期待値はプラスでも、
短期では負ける事が普通にある」

という事実です。


「確率の偏り」と向き合っていたとある青年がいた


実はこの「確率の偏り」に、

その昔、人生ごと向き合っていた人を、
私は知っています。


とあるヒモニートだった青年。

彼は昔、パチンコで
日銭を稼いでいたらしいですが、

彼が打っていた台は、
大当りの確率が 1/ 300 位だったそうです。


でも…時には 1,000回転 まわしても…

大当りが出ないときもあったとか。


この台、1000回転させるには
5万円位必要だったとのこと。

5万円も突っ込んで、一度も当たらない。


こんな状況、
普通は、心が折れそうなものですが…


でも彼は、

「これはただの確率の偏り。
長い目で見れば、ただの波だから大丈夫。」

「期待値プラスの台を打った結果だから、
今日もいい仕事をした!」


と言って、
平気な顔をして帰って行ったらしいです。

(でもちょっと半泣きだったとか・・笑)


▶ちなみに・・この青年のお話はこちら。

ヒモニートから税理士へ 【第1話】‐人間のクズ、と笑った日
20歳の青年が、社会のどこにも属さずパチンコ店に通っていた日々。 自らを「人間のクズだな」と笑ったあの頃が、後の税理士への挑戦につながっていく。 再生の原点となる物語。

なぜ期待値の考え方が力をもつのか


じゃんけんのお話に戻します。

短期で見ると、
確率は偏る。というお話でした。


ところが…

これを100回、1,000回と
回数を増やすと、

不思議なほどに、
結果は1/3に近づいていきます。


これは数学の世界で
「大数の法則」と呼ばれるもの。


ものすごく簡単に言うと、

・少ない回数では、確率は偏る。

・でも、回数が多くなれば、
「確率どおり」に近づく。


この性質を理解することで、
「期待値」という考え方が力を持つのです。


「期待値」を理解することで得られること


ここまでお話した
「期待値」の性質を理解することで、

得られることがいくつかあります。


▶目先の「確率の偏り」に振り回されなくなる

合理的な行動を選択しているはずなのに、

悪い方の目が、
たまたま続いてしまったとき。


こんなときも、

「負け続きだから才能がない」
と決めつけることはありません。

短期的には確率は偏るものだ、
と分かっていれば、

必要以上に心が振り回されることがなくなって、
冷静になる事が出来ます。



▶”長く続ける事”の重要性が理解できる


ここまでのお話で、利益を安定させるには、


①「期待値の高い行動」を

②「たくさんの回数」続ける

ことが必要だということが、
理解できると思います。


そうすれば、長い目で見ると、

確率が収束して、
利益が積み重なっていくからです。

大事なのは、「続けられる仕組み」をつくること


期待値を意識して、利益を積み上げる。

そのために大切なのは、


確率が収束するくらい、
「長く続けること」。


・・つまり、安定した利益を
積み上げられるトレーダーになるには、

“続けられる仕組み(損切り・資金管理)”
の構築が必須なのです。


これが「期待値」が教えてくれる、
投資の核心です。


期待値は「迷わないための地図」になる


期待値は、「目先すぐの」
結果を確約させるものではありません。

でも、「長い目で見れば」
確率どおりの結果に近づいていきます。



期待値とは、そういった、
目先の偏りで心が揺れないようにする、

“迷わないための地図”を
与えてくれるものです。


投資には、どうしても波があります。

勝ったり負けたり。
意味のわからない相場に振り回されたり。


そんな時に、

「期待値の考え方」は、
心を少し穏やかにしてくれる、

道しるべになるのだと思います。


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