平常時とショック時、それぞれのシナリオを考えよう〜日経平均株価5万円考察:(最終回)

📊日経平均と市場サイクルの研究

平常時とショック時、それぞれのシナリオを考えよう

〜日経平均株価5万円考察:(最終回)

前回の記事では、日経平均5万円という水準を
「長期投資的な視点」で見ていきました。


短期的には高く見えても、
時間を味方につければ、

いずれは割安水準に落ち着いていく…

そんなお話でした。


ただし、
相場にはもうひとつの顔があります。

それは、“恐怖”と“混乱”の中で訪れる、
過剰に割安となる瞬間です。


過去の日経平均PBRの下限は?


前回の記事で、

ここ数年の「平常時」の日経平均のPBRは
おおむね「1.3倍」とお伝えしました。


では…「非常時」はどうなるのか。


これまでの歴史の中で、

日経平均のPBRが「0.8倍台」まで
下落した事が、過去に2回だけあります。


・2008年のリーマンショック
・2020年のコロナショック

この、2回です。


リーマンショック時は、PBR0.81倍
コロナショックでも、PBR0.85倍

程度まで低下しました。


現在のBPSをベースに、PBR0.8倍水準を計算

2026年2月現在の
日経平均BPS(1株当たり純資産額)は
およそ32,000円。

単純計算でPBR0.8倍なら、

日経平均株価は25,600円台となります。
つまり、今の5.8万円から見て半値以下。


もし何かの
“ショック級”の材料が出れば、

そのくらいの下落は、
想定外とは言えないのです。


投資家心理と「持ち続ける力」

長期投資でいちばん難しいのは、
この“恐怖の底”をどう過ごすかです。


安い時に買えたら理想ですが…
現実はそう簡単ではありません。

下げて怖くなって手放したら、
翌週には切り返して上がってしまう…

そんな経験、誰にでもありますよね。

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暴落の初動で手離して、
暴落の底で買い直す。

そんな芸当は、
簡単に出来るものではありません。


だからこそ、一番大切なのは、
暴落の大底で売らないこと。

「安くても、手放さない」という覚悟です。


地合いが悪化しても、
企業の利益構造が変わらない限り、

株が持つ“本来の価値”は損なわれません。


コロナショックの時でも、
1年や2年赤字になったとしても、

これまで積み上げられてきた
大企業の純資産は、びくともしませんでした。


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※なお、持ち株が、
長期投資の対象となるような
銘柄である事が前提です。

「仕手株」や「グロース株」は、
前提が崩れたら損切り命です。

※あとこれは「長期投資」前提の話です。
「短期トレード」の場合は、ダメだと思ったら
スパッと損切りしちゃいましょう。


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「暴落時」の日経平均株価を想定してみよう


前回の記事でまとめた、
「日経平均PBR=1.5倍※」の
想定日経平均株価は以下の通りでした。

・2030年:64,200円
・2035年:89,900円
・2040年:125,900円

※現在の水準(約58,000円)はPBR1.8倍前後。
バリュエーションをここ数年の水準から
すこし保守的(1.5倍)に試算しています。


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一方で、

「ショック時」(日経平均PBR=0.8倍)の
想定日経平均株価は、次の通りとなります。


・2030年:34,272円
・2035年:47,980円
・2040年:67,172円


長期投資では、
ショック時に慌てて投げ売らないように、

「平常時」と「ショック時」の
それぞれのシナリオを、

あらかじめ描いておくことが大切です。


さいごに

ここまでで
「日経平均5万円を考察してみる」シリーズは
一区切りです。

数字を追いながら、
自分でも気付きを得られる部分もあり、
書いていて面白かったです。


少し難しい内容だったかもしれませんが、
最後まで読んでくださった皆さま、
本当にありがとうございました。


少しでも皆様の投資ライフの
参考にしていただける部分があれば、
嬉しく思います。


「日経平均株価5万円を多方面から考察してみる」
〜 完 〜


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