50代からの安全な投資について‐大きく増やすよりも、大きく失わないための考え方

🧭相場との向き合い方と投資スタンス

50代からの安全な投資について

― 大きく増やすよりも、大きく失わないための考え方


はじめに


最近は投資の裾野が広がり、
投資をする人も増えてきています。


その一方で、私たちの多くは、
きちんとした投資教育を受けないまま、

バブル崩壊やリーマンショック、
その後の極端な相場を見てきた世代でもあります。


そうした背景を考えると、
「安全な投資」とは何かを、

一度しっかり考えてみることには
意味があるように思います。


今回想定している「おやじさん世代」


まず最初に、
今回ここで想定しているのは、

50代から70代くらいの方です。


投資をまったく知らない初心者ではなく、
相場の上げ下げをそれなりに経験し、

ドットコムバブルやリーマンショック、
もしかしたらバブル崩壊も
リアルタイムで見てきた世代です。


酸いも甘いも、たくさん見てきた。


だからこそ、簡単な理屈や正論では、
なかなか心が動かない。


そんな方を、
今回は想定しています。


50代からの「安全な投資」とは

では、その世代にとって、

「安全な投資」とは、
どのようなものでしょうか。


若い頃であれば、
多少無茶をしても、

時間を味方につけて
取り返すことができました。


でも、50代から70代になると、
状況は少しずつ変わってきます。


もし大きな失敗をしてしまったとき、

もう一度ゼロから
やり直すための時間や余裕は、
確実に減っています。


だからこの年代における
「安全」とは、


大きく増やすことよりも、
大きく失わないこと。

言い替えると、

「大きく減らすリスク」と引き換えに
大きく増やそうとしないこと。


そして、きっちりと、
出口まで見据えられること。


何のために増やして、
どう使うのかを考えないまま終わる。

それは、
少し寂しい気がするのです。


人は誰しも慣れ親しんだ考えがある


ここまで書いておいて、

ひとつ、正直な気持ちもあります。


たとえ理屈としては
間違っていないことを書いていたとしても、

文章でそれを
納得してもらうのは、

もしかしたら、
とても難しいのかもしれない


ということです。


人は誰しも、

慣れ親しんだ考え方ややり方に、
安心感を覚えるものです。


だから、

「考えを変えましょう」
「こうするべきです」


そう書いた瞬間に、

この文章は届かなくなってしまう
ような気がします。

納得できる部分があれば。


そこで、ここでは少し、
方向を変えることにしました。

ここで書くのは、
誰かを「納得させる記事」ではなくて、


もし良かったら読んでいただいて、

「納得できるところが、少しでもあれば」

「もし気が向いたら、
立ち止まって考えてみてもらえたら」


そんな場所を、そっと置いておく。
そのための記事にしておきます。


読むかどうか、
納得するかどうかの判断は、

読む人に、委ねたいと思います。


なのでここから先は、

細かい説明は省いて、
考え方だけを簡単にまとめておきます。


「長期投資」で意識したいこと



◎PBR=1倍前後を
大きく逸脱していない銘柄を
選択するのが安全です。


→基本的には、
「株式価値=純資産の持分」
だからです。



◎PBRが高い場合は、
それなりの根拠が必要です。


→「なぜ高いのか」を
自分の言葉で説明できることが大切です。

PBR=5倍というのは、
「1万円しか入っていない箱」を
5万円で買っている状態です。

どうして1万円しか入っていない箱を
5万円で買うのかを、
言葉で説明できるようにしましょう。



◎配当利回りや純資産額などで、
「担保されている価値」が
はっきりしているものを選択するのが安全です。


→下げた場合の「下げしろ」が、
ある程度想像できるからです。

グロース株、テーマ株、
暗号資産などの、

”妥当な価値の定義”が
まだはっきりしていないものは、

「安全な投資」の対象としては
あまりおすすめはできないです。



◎配当金が積み上がっていけば、
損失をカバーできるような銘柄が
比較的安全です。


→配当利回り4%の配当を10年もらえば、
40%程の損失はカバーできます。



◎毎年きちんと利益が出ていて、
純資産が毎年積み上がっている会社を
選ぶのが安全です。


→株式の理論上の価値が
毎年上がるからです。

万年赤字のベンチャー企業、
バイオ関連企業などは、

“安全な投資先”としては
あまりおすすめはできません。


「短期投資」で意識したいこと



◎ポジションを取る前に、
「期待値」をある程度想定しておきましょう。


→想定している「利確した場合の額」、
「損切りの場合の額」は、

「勝率」を考えたときに、
釣り合っていますか?



◎損切りラインはあらかじめ決めてから
ポジションを取りましょう。


→買ってからでは、
「損失回避バイアス」がかかって
冷静に判断出来なくなるからです。



◎塩漬け株を作らない意識が大切です。


→資金効率が悪くなるのと、
短期トレードで一番大切な、
「経験値」が積めなくなるからです。



◎短期投資は、外したときのダメージを
小さくする意識が大切です。


→「損切りした数=経験値」と割り切って、
損切りを躊躇しないようにしましょう。



◎「安全な投資」という前提でいくと、
よほどの自信がなければ
短期投資には手を出さない方が無難です。


→短期トレードの本質は
ゼロサムゲームであり、

スパンが短期になるほど、難易度が上がります。


投資を続ける上での心構え


・家族を不安にさせないために、
投資の状況を、できる範囲で共有しましょう。


・自分にとって、ストレスがかかりすぎない
やり方を選びましょう。


投資は、

一攫千金を狙うものではなく、

日々の生活や、これからの人生を
静かに支えるためのものだと、

私は思っています。


最後に


この先も、
無理に考え方を変える必要は
ないのだと思います。


ただ、もしこの記事の中に、

ひとつでも
「これは悪くないな」
と思える考え方があったなら、

それだけで、
この記事を書いた意味は
あったのかな、と感じています。


投資は、誰かに説得されてやるものではなく、

「自分が納得して」続けられることが、
いちばん大切なことですから。


この文章が、
誰かがふと立ち止まったときの
参考のひとつになれたなら、

それ以上に、
嬉しいことはありません。


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