決算書の読み方|流動と固定で見抜ける、資金繰りと流動比率の話
前回のこのテーマの記事では、
「投資家目線で見る貸借対照表」
について書きました。
今回は貸借対照表の
「資産」と「負債」を、
“流動”と“固定”に分けてみてみる、
といった視点から、
解説してみたいと思います。
この視点からみてみると、
「お金の流れがスムーズなのかな?」
「資金繰りに余裕があるのかな?」
こういったことが、
見えてくるようになります。
「資産」は大きく2つに分かれます
貸借対照表の左側に記載される
「資産」は、大きく以下の2つに分かれています。
◎流動資産
:1年以内にお金に変わるような資産。
(例:現金・売掛金・在庫など)
◎固定資産
:1年を超えてお金に変わる、もしくは
そもそもお金に換える予定のない資産。
(例:長期貸付金・建物・土地など)
「負債」も2つに分かれます
同様に、貸借対照表の右側に記載される
「負債」は、大きく以下の2つに分かれています。
◎流動負債
:1年以内に返さないといけない借金。
(例:買掛金・預り金・短期借入金など)
◎固定負債
:1年を超えてから返す借金。
(例:社債・長期借入金など)
具体例でみてみます
では、以下のような、
「資産1000円・負債600円」
(純資産400円)
といった、
会社が持っている財産(純資産)が
同じ額の会社が、2社あったとします。
純資産でみれば
同じ 400円 なのですが…
この「流動・固定」の内訳が違うと、
印象はまったく違ってくるのです。
▶ A社の場合
・資産1000円
(内訳:流動資産 800円 固定資産 200円)
・負債600円
(内訳:流動負債 200円 固定負債 400円)
👉この会社は、
1年以内にお金に変わる資産(流動資産)
が800円あるのに、
1年以内に返す借金(流動負債)
は200円しかありません。
つまり、
短期的な資金繰りには、十分な余裕がある
ということです。
▶ B社の場合
・資産1000円
(内訳:流動資産 200円 固定資産 800円)
・負債600円
(内訳:流動負債 400円 固定負債 200円)
👉この会社は、
1年以内にお金に変わる資産(流動資産)
が200円しかないのに、
1年以内に返さないといけない借金
(流動負債)
が400円もあります。
この状態は、ちょっと危険ですね。
資金繰りが厳しくなる可能性があります。
「流動比率」を確認してみよう
なお、
「流動資産」の「流動負債」に対する割合
のことを、
「流動比率」
と言います。
(例えば)
・流動資産が200円、流動負債が100円
👉「流動比率」は200%
・流動資産が100円、流動負債が200円
👉「流動比率」は50%
となります。
流動比率は一般的に、
・「120%〜150%」以上であれば安全
・「200%」以上であれば優良
と言われています。
※ただし、業種により多少差があります。
ーーー
一見、資産が多く見える会社でも、
その中身が、
「建物」、「機械」などの固定資産や、
合併したときに計上される「のれん」といった、
“換金することが難しい資産”が
多い場合などでは、
「流動比率」は低くなる傾向にあります。
良かったら、保有している銘柄の
「流動比率」も確認してみてくださいね。
まとめ
貸借対照表を見るときは
「純資産がいくらあるか」だけでなく、
資産や負債の中身
(流動と固定のバランス)も、
一緒に確認してみましょう。
ここを意識して決算書を見ると、
その会社の“体力”や
“資金繰り”が見えてきます。
—【関連記事】—




